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故郷の浜辺で
昼食もすんで、みんなはテントの下で午睡をたのしんでいる。聞こえるのは松風と蝉の声でも静かに感じる不思議さ。私は椅子に座って沖合いをただ眺めています。数えるほどの人影が右に左に動いて・・・。ふとモンゴメリーの「足長小父さん」のなかで、主人公のジルーシャ アボットがジャービス ペンドル氏の避暑地への誘いを断って友人の家で休暇をとったことを思い出しました。彼女は、はじめてみる美しい海岸に感動していましたっけ。あの物語を読んだのが36年前。それがなぜか急に甦ってきます。
向こうから、兄と妹が歩いてきます。そちらに心が動いてカメラを向けました。二人はハーフでした。多分バケーションで来ているのでショウ。浜辺で遊びつかれたのか、わがままを言っている妹をなだめすかしながらも兄の表情は優しく、妹の肩に手をおいて。通い合う兄妹のこころ。なんだが、映画の1シーンを見ているようで、心の固まっていた部分がカラリとはずれた夏の普段の昼下がりでした。
(山口県:宇部市)
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